University of Tsukuba

High Performance
Cloud Computing

High Performance
Cloud Computing

Cluster Computing

計算能力の向上を狙うにはプロセッサ単体の性能を向上することと、複数のプロセッサを用意し、プログラムを分割することで、分割数に応じた実行時間の短縮を狙う技術があります。そのうち、いわゆるパソコンのような汎用のプロセッサのユニットをネットワークで接続した構成をクラスタ計算機環境と言います。以前のスーパーコンピュータはプロセッサやメモリといった構成部品を専用に開発していましたが、近年のパソコンの大普及によって、それらをネットワークにつないだ構成が安価に構成できるようになりました。最近のスーパーコンピュータの性能上位のものはこのような構成を取るものが多くなってきています。プロセッサ単体の性能は高速ではありますが、それらをつないでデータを移動するオーバヘッドが問題になることが多く、それに着目した次世代ネットワークの研究をしています。

GPU Computing

プロセッサの性能向上はMooreの法則と呼ばれる「LSIの集積度は3年で4倍になる」という市場原則で向上してきました。しかし、実装技術の微細化が進むにつれ、さらにプロセッサアーキテクチャの複雑化によって、その法則が崩れ始めた21世紀初頭に、従来からのプロセッサの複数個を1つLSIにしてしまうマルチコア技術が生まれました。それと同時に、従来のプロセッサの一部の機能に限定する代わりに数千、数万といった小規模プロセッサを集積するメニーコアプロセッサが出現しました。メニーコアプロセッサは元来、グラフィックの処理に使われていたプロセッサ(GPU: Graphics Processing Unit)の技術であり、それが最近では科学技術計算やAIに利用される高速計算のプラットフォームになっています。GPUをつかった高性能計算に注目し、大規模並列化を狙う研究を行っています。